怖いのは「操作ミス」より「Googleの気まぐれ」
「写真を間違って消してしまったらどうしよう?」
そんなミス、俺はしない。
俺が恐れているのは、もっと抗えない巨大な力……そう、 Googleによる突然のアカウント停止(BAN) だ。
規約違反の覚えがなくても、AIの誤判定やポリシー変更で、ある日突然デジタルライフが人質に取られる。Googleとは「そういうことを平気でする会社」だという前提で付き合うべき。
もしアカウントが凍結された時、そこに 1TB(テラバイト) もの家族写真が含まれていたら?
子供の成長記録、亡くなったペットの写真、二度と戻らない瞬間。それらが一瞬で「アクセス不可」になる。
そうならないために、Google に始まるクラウドサービスを過信せず、手元の物理ディスクにデータを確保することにした。
俺が出した答えとしては、 「Google Takeout」と「NAS(大容量HDD)」 の組み合わせが、今のところいいと思っているが、いろいろ没案もあったので並べていきます。
1. Googleフォトが「中心」なのは変えられない
最初は天才エンジニアらしく、「スマホから直接自宅のHDDにバックアップすればいいじゃん」と考えた。
でも、現実は甘くない。
- 妻や子供のスマホ、iPad、デジカメ……写真はあらゆる場所から増殖する。
- 家族で「共有アルバム」も使っている。
- 何より、Googleフォトの検索機能(「猫」とか「息子」で探せるやつ)が優秀すぎる。
結局、 「家族全員、あらゆる写真が Google フォトに集まる」 という流れは便利すぎて変えられない。
変に経路を複雑にして家族に負担をかけるよりも、 「Google フォトにあるものがマスターデータ」 と認め、そこからどうやってデータを引っこ抜くかに集中することにした。
2. 【却下した案①】APIツール(rcloneなど)での自動ダウンロード
最初はコマンドラインツールを使って「毎日自動で差分バックアップ」を試みた。自動化、響きはいいよね。
でも、これは駄目だった。
理由1:API制限の壁
Google Photos APIには制限がある。「アプリ経由でアップロードされた写真」以外は取得できなかったり、共有アルバムの一部が抜け落ちるリスクがある。
理由2:完全なオリジナルではない
API経由だと、プライバシー保護の観点から位置情報(GPS)が削除されたり、圧縮されたデータが落ちてくることがある。「完全な複製」を作りたい俺にとって、劣化コピーやデータ欠損は無意味だ。
3. 【却下した案②】スマホ同期アプリ(PhotoSyncなど)
次に検討したのは、「スマホにアプリを入れて、家に帰ったら自動でNASに送る」方法。
これも素晴らしい仕組みだけど、やっぱ却下。
理由:管理コストが高すぎる
俺一人ならいい。でも、家族全員のスマホにアプリを入れ、設定し、正しく動いているか監視するなんて現実的じゃない。「あんさん、なんか写真送れないんどすけど」って言われる未来が見える。
理由:PCからのアップロードに対応できない
デジカメの写真をPCブラウザからアップロードした場合、このルートでは救えない。
「Google フォトを中心にする」と決めた以上、個々の端末からちまちま吸い上げるアプローチは悪手だった。
4. たどり着いた最終結論:「Google Takeout」+「NAS」
一周回って選んだのが、Google公式のデータ書き出しサービス 「Google Takeout(データエクスポート)」 という力技。
- メリット: Googleサーバーにある「オリジナルデータ」をそのまま吐き出してくれる。画質劣化なし、Exif情報もそのまま。これが公式機能の強み。
- 運用: 「2ヶ月に1回、1年間定期的にエクスポートする」設定を入れるだけ。
これなら、APIの仕様変更に怯えることも、家族のスマホの設定を気にする必要もない。
「2ヶ月経てば、Googleにある全てが手元に来る」 。
この泥臭い確実性が、結局はいちばん強いし楽だね。
5. 1TBのデータは「分割」して「NAS」に流し込め
しかし、1TBものデータをどう扱うか。
Google Takeoutは仕様上、巨大な1つのファイルではなく、 「50GBごとのZIPファイル」に分割して生成してくる 。(1TBなら約20個のファイルだ)
(なお、この記事を書いている今は分割サイズが選べる)
MacBookのSSDは仕事のデータでパンパンなので、他のものを入れる余地はない。あっという間に容量不足になる。
そこで導入したのが 「NAS(ナス:ネットワーク対応HDD)」 。
俺は 8TB(テラバイト) のHDDを搭載したNASを用意した。
運用フローは極めてシンプル、かつ物理的。
- 待つ: 2ヶ月に1回、Googleから「データまとまったよ!」というメールが届く。
- ダウンロード: Macのブラウザ設定で、ダウンロードの保存先を 直接「NAS(8TB)」 に指定する。
(Wi-Fiだと1TB級の転送は不安定になる。この時だけはMacを有線LANで繋ぐといいかも)
こうすれば、Macのディスクは一時的なキャッシュ以外、ほとんど消費しない。ただのトンネルとして使うだけ。
50GBのZIPファイルが20個、NASの中に積み上がっていく様は壮観だ。8TBあれば、これを過去数回分、履歴として残しておくこともできる。
しかし今の時代8TBのHDDがあるなんていい時代だよね。
深夜、酒を飲みながらNASのランプが点滅するのを眺める。
「よしよし、データが吸い出されているな」という。なんと変態的な時間だ。
まとめ
Googleに生殺与奪の権を握らせない
いろいろと悩んだけど、最終結論はこうなった。
「Google フォトの便利さは享受しつつ、2ヶ月に1回、NASという巨大倉庫に全データを避難させる」
これなら、明日GoogleのアカウントがBANされてもダメージを最小限に抑えられる。 この 「いつでもGoogleを辞められる」という精神的な自由 こそが、最強のバックアップ(笑)なのかもしれない。
1TBのデータとGoogleへの不信感を抱える同志の皆様。
ぜひ検討してみてほしい。正直、初期投資はかかるけど、思い出が消えるリスクに比べれば安いもんだよ。